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原因として精索静脈瘤、陰嚢水腫、鼠径ヘルニア(脱腸)、精巣腫瘍などがあります。精索静脈瘤の場合は痛みを伴うことがあります。また睾丸の発育が遅れることがあります。睾丸の発育に左右差があったり、痛みを伴う場合は手術適応です。手術は睾丸の動脈血流を犠牲にしない顕微鏡下低位結紮術が睾丸の成長の観点から強く推奨されます。陰嚢水腫は大人と違ってほとんどが自然消退しますので、様子を見ていて構いません。精巣腫瘍の発生頻度は乳児期に最初のピークがあり、青壮年期に次のピークがあります。幼稚園から学童期までの精巣腫瘍のほとんどが良性腫瘍で、多くの場合、精巣を温存して腫瘍のみ摘出する手術で大丈夫です。いずれ専門医による診断が必要です。